センター概要

グローバル化の歩み

開学から始まるグローバル化への道
~これまで、そしてこれからのHosei~

1880年の開学以来、法政大学では日本の法学の先人が情熱を注ぎ、学問を志す者が集まり、自由と進歩の学風を作り上げてきました。「学則」の第一条に謳われる通り、「民主主義の精神に基づき」、あまたの「公共の福祉に献身する」自立した人材を輩出し、幅広い分野で社会の変革を支え、また文化・スポーツ面でもその発展に寄与してきました。この歴史と伝統に甘えることなく、「進取の気象」をもって新たな改革への挑戦を続けていきます。

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1880年代

ボアソナードの法学校

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1881(明治14)年5月、東京法学社の講法局が独立して開校された「東京法学校」。当時の『東京日日新聞』の広告(5月28日付)には「仏国法律大博士ボアソナード君爾来毎週一回民法契約篇ノ講義ヲセラル」と記されている。1883(明治16)年、ボアソナードが教頭に就任。ボアソナードの東京法学校および和仏法律学校での講義は1881(明治14)年5月から1894(明治27)年6月まで、途中フランス帰国により1年3カ月間中断した以外、12年にわたって無報酬で行われた。

東京法学校時代のボアソナードの講義はフランス語で行われ、それを数人の教員が通訳して授業を進めたといわれている。

1900年代

清国留学生法政速成科

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1904(明治37)年、清国留学生法政速成科が開設された。この卒業生の中から中国の近代化や新中国建設に重要な役割を担う人物が数多く輩出されている。雑誌『法政』2002年5月号−法政大学の歴史<その50>−には、法政大学および法政速成科には辛亥革命の指導者や中華民国の中心的存在となった人々が留学生として多く在学しており、中華人民共和国最高人民法院長となった人物もいたこと、1913年に開会した参議院・衆議院の議員や各省諮議局(地方議会)議員に数多くの法政出身者がいることなどが記されている。

1930年代

「青年日本号」の訪欧飛行

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1931(昭和6)年5月29日、完成したばかりの東京飛行場(現・羽田空港)からイタリア・ローマを目指して飛び立った複葉プロペラ機、「青年日本号」。連盟の代表校として法政大学航空研究会から操縦士を出すこととなり、本学校歌の一節「青年日本の代表者」から命名された。操縦を担当したのは法政大学航空研究会(後の航空部)所属の栗村盛孝2等飛行士(経済学部2年)と付添教官の熊川良太郎1等飛行士。初の学生による訪欧飛行とあって話題を呼び、予定の3倍以上の日数を要したものの、世紀の快挙と称賛される大飛行を成し遂げた。

1970年代

国際交流センター

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国際交流に関する調査や資料の収集・交換・受け入れ外国人研究者への協力、外国人留学生に対する学習上・生活上の援助などの業務を全面的に担当する専門部局として、1977年に国際交流センターを設置した。1979年、法政大学創立100周年を記念して、財界、学生保護者、校友、教職員などによる寄付金の一部から「法政大学国際交流基金」(HIF)を創設。本学の学生を海外へ送り出す奨学金留学制度(現派遣留学制度)が発足した。

これは当時、他大学に類を見ない本学独自の制度で、海外の大学・研究機関との協定締結、本学学生の海外派遣業務、外国大学からの交換留学生受け入れ業務などを行う。現在はアメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国、韓国をはじめ世界24の国と地域、105大学・機関(2013年2月現在)との間で学術一般協定等を締結している。

派遣留学制度創設

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派遣留学制度は、学部を問わず2・3年生の応募者の中から選考のうえ、3・4年次に奨学金を支給し、各協定大学に1年間派遣する本学独自の留学制度である。奨学金は派遣先大学により70~100万円が支給され、派遣先の授業料は全額免除される(ただし留学年度の本学の学費は必要)。留学先の大学で修得した単位は教授会で審議のうえ、学部により30~60単位を上限に本学の卒業所要単位として認定される。

1990年代

留学生プログラム(ESOP)開設

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これまで交流を深めてきた海外の協定大学から広く交換留学生を受け入れるため、1997年度より英語を教育言語としたESOPプログラムを開設。ここでは日本語習得以外のすべての授業が英語で行われ、日本文学、社会、政治、経済などのテーマを中心に、米国や英国のようにゼミ形式中心の授業を行っている。英語による授業は14の国と地域30以上の大学から集まる交換留学生だけではなく、本学学生も受講でき、多くの学部で単位が認定される。

外国人留学生にとっては日本語と日本の文化を理解する機会であり、日本人学生にとっても海外に留学する準備の役割も果たす。

国際文化学部設置/SA(スタディ・アブロード)プログラム

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1999年4月、市ケ谷キャンパスに国際文化学部が開設。教育・研究の「国際化」「学際化」「情報化」に対応する人文科学の新しい趨勢を見据えて誕生した。人道、博愛、平等の精神に基づく行動により、国家、民族、宗教や時代の壁を超えて敬愛される国際社会人の育成をめざし、学部生全員が2年次に世界の7言語圏に広がる協定大学のいずれかに留学する必修留学制度「SA(スタディ・アブロード)プログラム」を導入。

2012年度からは、留学生と日本人学生がともに日本について学ぶ国内留学制度「SJ(スタディ・ジャパン)プログラム」を導入。グローバル人材への社会の多様なニーズに応えるため、汎用的な英語力に加えて、地域的専門性の高い人材育成に努めている。

2000年代

グローバル教養学部/全科目英語化の実施

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グローバル教養学部(GIS: Department of Global and Interdisciplinary Studies)は、2008年度、学際研究インスティテュート(IGIS)を基盤として設立された。GISでは、現代の多様な文化的・社会的現象を、世界中が経験する変化、直面している課題として捉え、その分析と解決の道を探ることに研究の基礎を置いている。GISは、学問領域の枠組みにとらわれない「学際的教養」と、情報の収集・発信ツールとしての「高い英語運用能力」を身に付けた人材の養成を目指している。

  • 法政大学グローバルポリシー