Our Activity
JENESYS2023シンガポール(24年3月)に本学学生が参加しました。
2025.02.12

JENESYSは、日本とアジア大洋州、北米、欧州、中南米の各国・地域との間で、将来を担う人材を相互派遣し、お互いの国への理解を深め、見聞したり学んだりしたことを積極的に情報発信することで、我が国の外交基盤を草の根レベルで拡充することを目的とした外務省の対日理解促進交流事業です。
この度、対日理解促進交流プログラム「JENESYS2023」でのシンガポールへ大学生派遣に、本学理工学部4年生が参加しました。
参加学生の体験談は以下よりご覧いただけます。
体験談(理工学部経営システム工学科4年)
私はJENESYSプログラムを通じてシンガポールを訪れ、日本とシンガポールの関係性、経済、SDGs政策、若者の意識について学ぶ貴重な経験を得ました。政府機関、大学、企業の訪問を通じてシンガポールの政策と日本との違いを直接体験し、多くの学びを得ることができました。
2024年3月、私は外務省の対日理解促進事業の一環として、このプログラムに参加しました。この事業は、日本と海外の相互理解を深めることを目的とし、国際交流の場を提供するものです。シンガポールにおけるこの派遣では、政治、経済、文化、社会など多方面から日本とシンガポールの関係を考察する機会がありました。
在シンガポール日本国大使館を訪問し、日本とシンガポールの関係、ASEAN内でのシンガポールの位置付けについての説明を受けました。特に経済的な連携の重要性や、近隣諸国との関係性についての話は非常に興味深く、国際関係の視点を広げるきっかけとなりました。
SDGsに関する取り組みを学ぶため、Marina Barrage Sustainable Singapore Galleryを視察しました。シンガポールは国土が限られ、水資源の確保が大きな課題となっています。国内の水は、溜池の水、家庭排水の浄水(Newater)、輸入水、淡水化海水の4つの供給源から成り立っています。特にMarina Barrageでは、海水と淡水を遮断し、効率的な水資源管理を実現していました。日本では水問題がほとんど意識されていないため、このような課題が国ごとに異なることを実感しました。
また、PSAイノベーションセンターを訪れ、世界有数のハブ港であるシンガポールの港湾管理を視察しました。自動制御のクレーンによる24時間稼働のシステムにより、最小限の人員で膨大なコンテナを扱う効率性の高さに驚かされました。日本の港との違いについて外交官に質問すると、日本では労働者の権利保護や解雇規制が厳しく、機械化が進みにくいという課題があるとのことでした。このような違いが、技術導入のスピードや競争力に影響を与えていることを改めて認識しました。
Singapore University of Social Studies(SUSS)では、現地の学生と交流し、SDGsに関する授業を受講しました。また、日本について紹介するプレゼンテーションを行い、日本の文化や社会について説明する機会を得ました。その後、学生たちと水資源管理や生物多様性の保護についてディスカッションし、異なる視点から環境問題を捉えることができました。さらに、シンガポールの自然保護区であるRifle Range Nature Parkを訪れ、都市国家でありながら自然環境の保全に積極的に取り組んでいる姿勢に感銘を受けました。
ホームステイを通じて、シンガポールの生活を体験しました。都市部の物価は東京都と大きく変わらないように感じましたが、住居や車の価格は非常に高いことが分かりました。公園には野生の猿が生息しており、都市部と自然が共存する環境の違いを実感しました。
プログラムの終盤では、NEWater Visit Centreを訪れ、シンガポールの水資源管理についてさらに理解を深めました。ワークショップでは、プログラムを通じて学んだことを振り返り、今後の活動計画について議論しました。また、プラナカン博物館を訪れ、シンガポールの多文化社会の歴史について学びました。
今回の経験を通じて、私はシンガポールのSDGs政策や港湾管理、労働市場の違いについて理解を深めることができました。特に、労働市場の柔軟性と技術革新の関係性について考える良い機会となりました。この学びを活かし、今後の研究や国際協力に貢献していきたいと考えています。JENESYSプログラムは、自分の専門分野を超えて多くの学びを得られる貴重な機会です。ぜひ、多くの人に挑戦してもらいたいと思います。
理工学部 経営システム工学科 4年 脇田 歩



