Impact Beyond Campus
異文化理解のその先へ:ダバオ研修で得た「遠慮しない関係」の価値
社会学部・メディア社会学科
中川 栞那
語学力向上よりも『深い交流』を求めて:日本語チューターへの挑戦
中学生でのホームステイ以来、「大学では必ず海外へ行きたい」という強い思いを抱いていました。ただ、私は単なる語学力の向上にはあまり興味がなく、現地の人と深く関わり、生きた文化に触れる経験を求めていました。
そこで参加したのが、「格差をこえる国際共修 in フィリピン」です。日本語チューターとして現地の学生と3週間行動を共にするこのプログラムなら、かつての経験以上に密な関係が築けるのではないかと考えました。
研修先での体験:ミンダナオ国際大学での温かな出会い
当初は事前情報が少なく不安もありましたが、研修先のミンダナオ国際大学のキャンパスに足を踏み入れた瞬間、その不安は消え去りました。現地の学生や先生方が、想像を超えるほど温かく陽気に迎えてくれたからです。
滞在中は、サマル島やマラゴスガーデンなどの名所を共に訪れました。私たちが日本語を教え、彼らがダバオの文化を教えてくれる――。そんな相互の学びと遊びを通じて、私たちは短期間で深い絆を育んでいきました。
そこで得たものと自身の成長:衝突を恐れない「真の信頼関係」
大きな成長を感じたのは、最終発表に向けた準備期間です。限られた時間の中で、価値観の違いから意見がすれ違うこともあり、決して順調な道のりではありませんでした。
しかし、無事に発表を終えたとき、短い時間でも互いに遠慮することなく意見を言い合える、真の信頼関係を築けていたことに気づきました。最終日、現地の学生に内緒でホワイトボードをメッセージカードで埋め尽くしたサプライズは、私たちの心の距離がゼロになった象徴的な瞬間でした。共に踊り、涙ながらに別れを惜しんだあの濃厚な3週間は、私の人生の宝物です。


多様な人々と新しい価値を:ダバオでの学びを将来の指針に
この研修で、生まれ育った環境や社会的な背景による感性・価値観の違いを体感し、それをどう受け止め、伝えていくべきかを実践的に学びました。この経験は、将来社会に出て多様な人々と協働する際、大きな糧になると確信しています。
「多様性」という言葉の本質や、相手を真に尊重するとはどういうことなのか。まだ明確な答えは見つかっていません。しかし、このダバオでの経験を基盤として、「自分と異なる背景を持つ相手を尊重しつつ、対等に議論し、新しい価値を創造できる人間」を目指し、これからの学習やキャリア選択に向き合っていきたいと考えています。