Impact Beyond Campus

国際化と多様性を“住まい”から。留学から学んだ、私の原点

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経営学部・市場経営学科
伊藤 吾多

2026.01

 現在の取り組みと学生起業家としての出発点

現在、大学3年生の時に自ら創業した株式会社BeGoodJapanを、19年間にわたり経営し、年間3000人以上の外国籍学生・若者の住まいを支える事業に取り組んでいます。社内でも従業員の半数以上が外国籍で、多様な価値観が日常的に交わる環境です。仲間に支えられながら、自分の信じた道を一歩ずつ積み重ねてきました。国籍や文化の違いを越えて安心して暮らせる“住まい”を日本に広げていきたいという思いは、若い頃の留学体験で芽生えた情熱と、人と本気で向き合う時間の中で育った信念が原点になっています。

世界を知りたいという原点と、SA制度で踏み出した留学

小学3年生の頃、海外旅行に行った際に路上で生活に困窮する子どもたちを目にし、世界には自分の知らない現実があることを初めて意識しました。附属高校から大学へ進んだ私は、同じ環境にとどまるのではなく、自分を成長させ、新しい挑戦に飛び込みたいと強く思うようになりました。その思いを形にするため、交換留学制度SA(Study Abroad)を利用し、アメリカ・ネバダ州リノへの派遣留学に挑戦しました。留学はゴールではなく、その先につながる学びへの第一歩でした。

留学中の共同生活が広げた価値観

留学生活で最も印象に残っているのは、ルームメイトとの共同生活です。国籍や立場が違うことにより意見が違っても曖昧にせず、納得できるまで向き合う。言葉が十分でなくても、時間をかければ心は通じることを学びました。住まいを共有することで時間を共有し、考え方や価値観を共有し、視野が大きく広がっていく。二十歳前後という価値観が形づくられる時期に、この経験ができたことは私の人生にとって決定的でした。「住まいには、人を成長させる力がある」。この確信が、後の起業の原点になりました。

帰国後の違和感から起業へ、そして後輩へ

帰国後、友人とルームシェアをしようとしても、不動産会社には何度も断られました。留学先では当たり前だったルームシェアも日本にはその選択肢がほとんどない現実に直面し「日本にないのなら、自分たちで創ろう!」と決め、学生起業家選手権に挑戦しました。仲間と共に心血を注ぎ構想を磨き上げて、優秀賞と賞金300万円を獲得し、株式会社BeGoodJapanを創業しました。
留学の価値は、語学力そのものよりも、踏み出した先で得た経験とこれまでの経験が、点と点を繋いで線になり、それが重なり立体になっていく、人間形成の大きな第一歩のように思います。知らない場所で、知らない人と出会い、本気で向き合う経験は、若いうちだからこそ大きな財産になります。
興味や違和感が心に芽生えたなら、その感覚を大切にして、一歩前へ進んでみてください。その一歩が、きっと自分だけの未来につながっていきます。

2006年受賞時の写真

創業地の写真

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