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ご挨拶

法政大学が目指す「グローバル化」とは

副学長・グローバル教育センター長 松本 悟
法政大学は2012年度から12年間にわたって、文部科学省の「グローバル人材育成事業」及び「スーパーグローバル大学創成支援」のもとで、グローバル化を進めてきました。その経験と評価にもとづいて、創立150周年を迎える2030年の「グローバル大学実現」に向けて基本方針を新たに定めました。
グローバル大学とは何でしょうか。多くの学生が海外留学し、外国語が堪能で、キャンパスには世界中の大学から留学生が集まっている、もしかしたらそのような大学を想像するかもしれません。確かに手段としては、海外留学の推進、外国語運用能力の向上、留学生の受け入れ拡大は重要です。しかし、法政大学がこの「グローバル大学実現の基本方針」でより重視しているのは、学生、付属校生、それに教職員を含めた大学構成員の「グローバルマインドセット」の涵養です。グローバルマインドセットとは、「より多くの人々がよりよく生きられる世界を目指し」、「グローバルな文脈の中で自己と自身の行動を意識でき」、「柔軟な思考力を備え」、「身に着けた技術や知識を活かして未知の状況であっても生き抜く力」だと捉えています。その手段には、母語を使って日本国内で学ぶことや、留学生だけでなく多様な文化的背景を持つ学生を受け入れることも含まれます。
グローバル教育センターは、法政大学のグローバル化の拠点として、2014年に当時の国際交流センターとグローバル人材開発センターを引き継いで発足しました。国際交流センターは1970年代から外国人留学生の受け入れ、学生の海外派遣支援、法政大学国際交流基金(HIF)制度や協定校からの交換留学生や外国人研究者の受け入れを積極的に支援していました。一方のグローバル人材開発センターは英語強化プログラム(ERP)、国際ボランティア・インターンシップ・プログラムなど、グローバルな舞台に積極的に挑戦し活躍できる人材の育成を図るために2012年に設立されました。グローバル教育センターは、この2つの機関の役割や活動を引き継ぐとともに、新たな基本方針のもとでグローバル大学の実現を目指す拠点として、学部・研究科・付属校・研究所など法政大学の様々な機関との連携を強めながら活動を推進しています。