体験インタビュー

非公開: 2013年度夏期国際インターンシップ活動報告 松島 史枝
現地で活動する人たちと話して気づいた
私の「グローバル人材像」。
フィリピン
ヌエバ・ビスカヤ州
松島 史枝
2013年度 経営学部 経営戦略学科 3年

活動報告

(1) 活動内容
派遣先:認定NPO法人GLMi東京本社、フィリピン ヌエバ・ビスカヤ州
派遣期間:事前研修8/5~8/9(東京),現地活動 8/12~8/31
主な活動内容:
①事前研修
フィリピンの農業についての研究
②低地農民に対する農機レンタルの現地視察
ワークショップ、インタビュー
③高地農民による有機野菜栽培、販売の促進・現地視察
ワークショップ、インタビュー、野菜収穫、販売、セレモニー参加
④帰国後のグローバルフェスタでのプレゼン
インターンシップの概要、パネルディスカッション

(2) 印象深いエピソード
最初に、このインターンに参加することができ、グローバル人材開発センターの方々、教授の方々、GLMiの方々などたくさんの方々に心から感謝しています。このような貴重な経験ができる学生はほんの一握りであり、自分がいかに恵まれているかを痛感しています。
エピソードではないのですが、私の個人目標は「リーダーシップをとる」ということでしたが、自分自身、なかなか難しかったというのが正直な感想です。東京の事前研修から始まり、国際協力塾合宿の方々と過ごすまであったわけですが、なかなか大変な部分はありました。やはり、なんでも受け入れる気持ちはあるものの、最初の期間は現地の生活に慣れるのに必死でしたし、インタビューでは、当たり前の事ですが英語を理解しなければいけない。毎日滝のように入ってくる情報を吟味し、自分のものにしなければならない。キャパオーバーし、何も考えなれなくなる時もありました。そんな中で「リーダー」とは何かを改めて考えました。もちろん周りを先導し、人より先を行くのがリーダーですが、それだけではない。何事にも好奇心を持って積極的に、周りのひとりひとりを考えて行動する、それもリーダーにとって必要なことではないかと思いました。私はグループのひとりひとりとコミュニケーションを取り、その場で自分にはどのような行動が必要かを考えました。全てにおいてできたとは言えませんが、自分なりに努力したつもりです。
最終日、レストランでワークショップをしたのですが、そこでそれぞれが培った「ちから」を書いた時、私に「リーダーシップ」、「みんなを気遣いつつまとめるリーダーシップ」と書いてくれた方がいらして、本当に嬉しかったです。自分の気が付かないところで、誰かが見ていてくれたと思うと本当に周りの方々、またグループメンバーに、感謝したいです。

(3) 苦労したこと
先ほどのリーダーシップについてもそうですが、とにかく入ってくる情報を頭で理解し、整理することに苦労しました。日々の活動に追われるものの、次の活動に、プレゼンに役立てるために、得た知識を吟味し、共有し、他に知らせなければならない。最初の1週間はプレ期間のようなものであり、時間もあったので精神的にも余裕があったのですが、2週目からは国際協力塾のメンバーが来たので、人数も増え、より幅が広がりました。体力勝負とわかっていたものの、なかなか大変な部分はありました。
しかし、これは自分自身の問題であり、解決策はいくらでもあります。苦労はしましたが、成長にはつながったのではないかと思います。

(4) 身に付いたこと
先ほど書いたリーダーシップはもちろん、困難な状況を受け入れ、現地に馴染む力が付いたと思います。オフィスのヌエバ・ビスカヤに着いた初日、台風の影響により地域全体が停電していました。そのため、電気がつかないのはもちろん、水道から水は出ませんでした。ろうそくをコップの上に立てて食事をし、トイレや風呂は組んできた水をなるべく節約しながら使い、4日間ほど暮らしました。最初は戸惑ったものの、自然とその状況に慣れ、気づけば楽しんでいる自分がいました。そして5日目、やっと水が出て、手を取り合って喜びました。それは文章では表せないほどです。
入浴に関しても同様です。地域によるとは思いますが、私たちが滞在したマニラのホテル、またヌエバ・ビスカヤでは浴槽がなく、シャワーだけがあるか、または少し広めのトイレに蛇口があってそこで身体を洗うという様式でした。小学校のプール以来の冷水で、初めて浴びた時はあと3週間弱、これでやっていけるのだろうかと不安になりました。段々慣れていき、2週目からは大学の寮に引っ越したのですが、そこではお湯が出たのですが、湯沸し機の関係でほぼ出なかったので私は水を浴びていました。現地の力は本当に凄いです。これからまた色々な場所に行くとは思いますが、自分の意識次第でどうも変えることが出来ると思います。

(5) 「グローバル人材」像とは
今回現地に行って活動を視察・経験させていただきましたが、こういう人でなければならないというのはないと考えました。現地で活動されている方々、東京と現地を行き来している方々、皆さんは本当にお仕事が好きで、まるで好奇心旺盛な子供のように目がキラキラしていたのがとても印象的でした。幸いなことにインタビューの機会もあり、簡単な質問ではあったのですが、「なぜ仕事を続けているのですか?」と聞きました。そうするとその方は「仕事が好きだから」とお答えになりました。予想はしていたもの、改めてご本人の口から聴くと心にぐっとくる、何か熱いものを感じました。
「好きなことのために努力を惜しまず、人のために、自分のために全力を注ぐことのできる人」が社会や世界に出て活躍できるのではないかと思います。そして、私自身、そのような人間になれることが出来ればいいなと考えています。

(6) 後輩へのメッセージ
「大学」という場所は自ら選択肢を作り、自らがそれを選び、成長する場所だと私は考えています。つまり、何かを生み出して積極的に行動しなければ何も起きない。4年間という貴重な時間を充実させ、より良いものにするために、国際協力という選択肢もあります。
皆さんが少しでも成長でき、貴重な時間を過ごせるよう、祈っています!