国際交流プログラム

南澤 舞(2018年度参加)

平成30年度日本・カナダ学生フォーラムに参加して

フォーラム参加前の事前課題

 フォーラム参加前はテーマが与えられ、それに基づいて800文字程度で自分の意見を書いて提出するという課題がありました。具体的には今年度のフォーラムのテーマである「change」に沿って、「A日本とカナダが様々な多国間協定の枠組みのもと、変化する国際情勢の中で安全と平和を維持するためには、どのような役割を取れるか。」「B日本とカナダの政治的指導者は二国間の関係の枠組みで、積極的な地域的、及び世界的な成果を促進するための外交的努力を組み合わせることが出来るか。」のどちらかを選択し、レポートを書いて提出しました。

互いの意見を理解することの難しさを実感したグループワーク

 プログラムの前半は午前中から午後にかけて講義を聞き、午後にグループワークに取り組むという流れでした。プログラム後半にかけてグループワークが中心となり、最終日のプレゼンテーションに向けて準備を進めていきます。
 講義では政治関係のトピックについて日本とカナダの視点を用いて話をされ、その後にQ&Aセッションが実施されるという流れでした。どの講義も専門家や外部講師を招いて行われていたため、時には一般の方が参加するような場合もありました。
 グループワークは最終プレゼンテーションに向けて、各チームでトピックを決める段階から話し合います。各グループはG7の国に事前に割り振られており、私は自分のチームの担当国であるアメリカの立場に立って、国内の格差問題についてのプレゼンテーションを行いました。
 最終日には街中にある美術館を二カ所周り、その際少しだけフリータイムがありましたが、プログラム期間中は全体として遊んだというようなことはなかったです。御飯の時などにリラックスできたと思います。
 学習面において、実際には講義の内容だけではなくグループワークや日常のカナダの学生との交流の中でカナダと日本の関係や、カナダ国内での政治的問題に対して理解を深めることが出来たと実感しています。私は大学での専攻が国際政治学(特に移民分野)ということもあり、カナダの学生とは国内の多文化共生の在り方について話をしていました。もちろん人によって多少の意見の差異はありますが、カナダは世界の中でも、移民を受け入れる体制やその制度が先進的であるという事です。例えば、カナダでは多文化を理解し、尊重するための法整備がされていて、大学などの教育機関にも適応されていました。国内の至る所に、国民の多文化共生への理解を図る地域コミュニティーの充実さも伺えます。
 また、グループワークでは互いの考えを理解する必要性があり、言語の問題から中々言葉がスムーズに伝わらないもどかしさも味わいました。その際は、グループワークが終わった後にルームメイトとカナダの学生にも協力をしてもらいながら、相手に自分の意見をわかりやすく伝えるための資料を集め、翌日のグループワークでは英語でスムーズに伝えるための準備をしました。結果として、カナダ側の学生と同じ目線でディスカッションが出来るようになるといった成果を感じることも出来ました。

帰国後も参加メンバーと積極的に交流

 事後活動は今のところ500文字の感想文のみです。この後に追加で調査等のアンケートがある可能性があります。また事後活動には当てはまらないかもしれませんが、帰国後もフォーラムに参加した日本青年と会う機会を設けました。また、今度日本の大学に留学に来るカナダの学生(ルームメイトでした)と日本で会う予定もあります。フォーラム参加時のみならず、帰国後も続く関係であれたことは嬉しく思っています。

フォーラム参加にあたっては積極性が重要なポイント

 フォーラム全体のレベルが高いといったことは確実に明言できます。特に、カナダ側の学生は英語で流暢に意見を述べることが出来、そのスピードと適格さに圧倒された場面は多々ありました。また日本人側のレベルも高く、日常のコミュニケーションをそつなくこなす上で、専門的な話が出来る学生が多くいました。このような状況下で、少しでも積極的でなくなると、全体から置いてかれるような印象も受けました。それだけ厳しい環境の中で、最後まであきらめずに、真剣に意見を伝えようとする姿勢を貫くことが重要だったと実感しています。
 プログラムは主にグループワークがメインなので、グループが異なるカナダの学生との交流の機会は少ないように思います。そのため、ご飯の時や少しの空き時間で交流を深めることで、より多くの人と関わることが出来ると思います。実際に私は移動中のバスの中でカナダの学生の隣に座るように心がけ、分からないことや自身の関心のある政治分野に関しての質問をしていました。カナダから見た日本を同世代の学生から学ぶことが出来、そこで見聞きした事を、帰国後の自身の研究分野にも生かしていきたいと考えています。

日加フォーラムの経験が自分の「自信」を打ち砕いてくれた

 フォーラム全体を通じて、私は多くの悔しさと刺激に満ちた一週間でありました。悔しさは、グループワークや講義の際に完璧には英語を理解することが出来ず、曖昧な状態で話が進んでしまうことが多くあったことです。自分の英語力の更なる向上を図りたいと思うきっかけになりました。またカナダの学生はもちろん、同世代でこんなにも優秀な日本の学生に出会う機会は中々ないと感じています。カナダで得た刺激はこれまで自身が抱いていた自信を良い意味で打ち砕いてくれたものです。自分の身を海外に置くことは過去にも度々ありましたが、このフォーラムでは特に自身の関心のある政治問題をカナダと日本の視点から考え、カナダの学生とディスカッションを通じて意見を発信していく、最終的にはチームとしてプレゼンテーションを実施するというプロセスを通じてしか得られない経験があると思います。その過程における一つ一つの刺激が、帰国後の活動においても忘れられないものとなり、自分自身をもっと成長させたいと思う原動力になると考えています。このフォーラムはこの時だけで完結するものではなく、自分の将来の在り方を考える、また自分自身を見直すきっかけになる重要な機会になったと実感しています。