体験インタビュー

2012年度春期国際ボランティア・インターンシップ活動報告 石上 信清
海外で働いてみて、日本人の
「仕事に対する丁寧さ」を強く感じました。
ベトナム
ホーチミン
石上 信清
2012年度 国際文化学部 国際文化学科 卒業

活動報告

【活動内容】
ボランティア実施期間:2013年2月26日~3月8日
ボランティア先:
Viet Economic Research & Advisory Corp.(以下VERAC社)
【事業内容】ベトナム企業・市場調査、視察サポート、翻訳

【従事した仕事】
私がVERAC社で経験した仕事は様々でしたが日常的に行った仕事は以下のとおりです。

9:00~ 出勤、営業先に持っていく資料準備(書類コピーなどのパンフレットの準備)、Webニュースの文章校正
12:30~ 昼食
14:00~ 株価のチェック
16:00~ 証券取引所株価のチェック
18:30  帰宅

これに加え、営業先への付き添いや請求書の作成など、自分がアルバイトでは経験したことのないことにも関わりました。
働く中で一つ一つの細かい仕事を積み重ねることで仕事は出来上がっていくということを体感できました。例えば営業先へ行く際には企業のパンフレットを持っていきます。その前には書類を順番どおりに入れる作業や書類をコピーする作業がありました。これらに従事する際に日本人ならではの「仕事に対する丁寧さ」が日本人を相手にする以上大切であるということを強く感じました。私は海外で働くということは英語を使い外国人を相手にすることだと考えていました。しかし実際には海外で働くとしても主な営業先は日系企業でした。それ故に「日本で仕事ができないと海外では通用しない」という言葉の意味を身をもって理解することができました。

【特筆すべきエピソード】
1:ベトナム戦争の爪痕
仕事の合間に観光する時間を頂き、戦争証跡博物館や統一会堂、美術館などの文化施設や市場などの活気のある場所を訪れることができました。中でも戦争証跡博物館は実際に起こったベトナム戦争での被害を隠すことなく展示しており、街中で時折見掛ける体に障害を負った人々が戦争の際に使われた化学兵器による爪跡だと知るきっかけともなり胸が苦しくなりました。

2:日越外交関係樹立40周年記念
3月1,2日に日越外交関係樹立40周年を祝して開催されたイベントにボランティアスタッフとして携わることで少しでも日越交流の発展に携わることもできました。日本の伝統的な文化ではなくアニメ、漫画といった若者文化を打ち出したものでしたが、少しでもベトナムの将来を担う若者に日本を好きになってもらいたいという考えに共感し力になりたいと思いました。ボランティアとして参加した日本人は私だけでしたが、同年代のベトナム人のボランティアスタッフとも話をする機会を経て、ベトナムの国民性(南部の人達)を少しでも知ることができました。しかし、言葉の壁を感じることも多々ありました。英語、もしくはフランス語のどちらかを皆が話せると考えていましたが、実際には英語を話せるのは教育をしっかり受けてきた人であり、フランス語はご年配の方が話せる程度でした。それ故に現地に長期滞在するようであればベトナム語を覚える必要があると強く感じました。

【苦労したこと】
ベトナムにくる前には、ベトナムはまだ栄えていない国で生活するうえで困難なことがあるのではないかと考えていましたが、実際に2週間滞在してみると大変居心地はよかったです(ホテル住まいであったことも理由として考えられる)。ただ、食べ物の衛生面はあまり好ましくなく、1週間くらい経過する頃におなかを壊し正露丸を服用する日々が続き、数日間は仕事にも集中することができなかったので食事に対して注意を払うことがどれだけ大切さかを学ぶよい経験となりました。

【身に付いたこと】
VERAC社で経験したインターンシップは私が抱いていた仕事に対するイメージよりもだいぶ現実的なもので一つ一つの作業の積み重ねが仕事に結びつくということを実感することができる機会でした。それと同時に海外で日本人が働くという意味も実際に体感することで理解ができました。営業先についていった際に商談を観察していて、日本人とうまくビジネスをするには日本人であることが大切だと感じました。言葉の壁は越えられても、表情や仕草、そして場の雰囲気というものを理解できないと人間関係を築くのが難しいように思えました。より実践的な環境でインターンシップを経験することでフランスで学んだ知識を体系的に実感することができたのではないかと感じております。

【今回の経験を経て感じる「グローバル人材」像とは】
精神的に日本人であること、そして仕事の基礎が日本でできることが大前提であるということを強く感じました。グローバル人材という言葉からダイナミックに世界を相手に活躍することをイメージし、欧米化したコミュニケーションスタイルが正しいと考えがちでしたが、海外に出ても日本人らしい価値観を保ちつつ表面上の振る舞いである程度の異文化適応が求められているように感じました(日系企業の海外で働く場合ですが)。そして言葉の壁はまだまだどこの世界でも存在します。自分の身を守る為、そしてトラブルリスクを減らすためにも英語はまず大前提。その上で現地の言葉を日常会話程度は話す事が出来ないと信頼関係を双方的に築く事は難しいと思います。

【後輩へのメッセージ】
海外に出ても日本人らしくいることを心がけてください。就職活動を通じて日本の企業は「日本人」で英語が話せる人材を欲しいように感じます。それ故に現地の人々と常に行動を共にして、同化しようとすると中途半端に影響を受け「○○かぶれ」となってしまいます。そして英語をしっかりと頑張ってください。欲をいえばそこそこのTOEICの点数(800程度)を取ってください。私は長々と就職活動を続けておりますが資格の力はなんだかんだいって絶大です。企業側は語学の資格を持っているだけで持っていなかった時と態度が一転します。資格が下らないと思う方も多々いると思いますが、皆様がグローバル人材として将来的に活躍したいのであれば多少の努力をしてでも取る価値はあるかと思います。