体験インタビュー

卒業生メッセージ 立沢 賢一
ライバルは日本国内だけではありません
世界基準で活躍できる人材をめざそう
HSBC証券会社 代表取締役社長
立沢 賢一
1984年度 法学部法律学科 卒業

世界の市場に立つ証券会社で日本マーケット部門を統括

HSBCという世界最大級外資系金融グループで、日本マーケット部門全体の責任者をしています。社長といっても、私の場合はどの部下よりも世界中を飛び回り、お客様である機関投資家と会ってお話をさせていただき、また部下の話もしっかりと聞いてマーケットの動きを掴み、次にどう動くかを判断しています。金融業界はこの判断しだいで会社の存続にもかかわる事態になりえますが、経済停滞が叫ばれる昨今も弊社は史上最高益を更新し続けています。グローバル化、IT化が進む中、時代の流れが速くなってきています。いつも人の話を聞き、文献を読んで世界の情報を集めながら自分のアンテナを磨き、自分のviewをしっかりと説明できる状態でいることが、当然ながら大切なことですね。

大学は、すべきことを120%やるためのファシリティ

私は大学生の頃、これからの時代はグローバルだと直感し、必死で英語を勉強してカリフォルニア大学デービス校に留学しました。当時の奨学金留学生は、学部で1人という難関でしたが、国際交流センターの皆さんがきっと行けるよ、大丈夫だよという態度で接してくださったので自信を持って挑戦できました。留学先では勉強にも遊びにも全力。外国人という立場なのに悩み相談にのったり問題解決に奔走したりしていました。思い返せば、大学は自分を活かすためのソフトウェアの宝庫でした。猛勉強のために図書館を利用したり、留学のために国際交流センターのお世話になったりと、自分がやるべきことを120%やるためのファシリティとしても活用させていただきました。

国籍や日本の基準は関係ない時代が来ている

ライバルというと、ついつい他の大学出身の人間を思い浮かべがちですが、これからは国籍や、もっと言うと日本の偏差値などは関係ない時代に入ります。ライバルは中国人やインド人という時代がすでに来ているのです。そういう意味でも外国語、とくに英語の勉強は必須と言えます。私自身、前職の時は世界で7人の経営メンバーの1人として、日本に派遣されました。外国人として日本にやって来たので、当時は税金もイギリスに納めるという経験をしました。

このように、国籍など関係なく世界基準で働く時代がすでに来ています。日本は海で守られているために意識が希薄と言われますが、同じアジアでも陸続きの中国や韓国は国際人としての意識が高い。日本にも間もなくこの波が来ると考え、今から心して準備してほしいと思います。
私の学生時代と違い、今は英語ができるだけでは武器になりません。しかし、英語ができなければスタートラインにすら立てません。自分が将来どのようなステージで活躍したいかを考え、逆算して必要なスキルを磨くことに取り組んでほしいと思います。法政大学は、学ぶための環境に恵まれています。このチャンスを活かし、しっかりと国際力を身につけて、世界を舞台に活躍してほしいですね。